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特別調査委員会 最終報告

特別調査委員会 最終報告書の
受領について 外部専門家のみで構成された中立・公正な委員会による調査結果

2026年6月11日付 公表版

調査の概要

独立した外部専門家による調査委員会が
事実を認定しました

当社が設置した特別調査委員会は、当社から完全に独立した外部の法律・会計の専門家のみで構成されています。 委員長は弁護士・番匠史人氏。その委員会が2026年6月10日まで調査を行い、最終報告書(公表版)を取りまとめました。

調査期間
約3ヶ月
2026年3月3日〜6月10日
ヒアリング
56名
延べ92回実施
デジタルフォレンジック
16名
対象者のデータを調査
アンケート調査
144名
役職員を対象に実施
委員会の結論
中立・公正な第三者機関が認定した事実

調査の結果、前俊守氏らによる経費の私的流用、および社内手続上の不備が認定されました。
これは会社の自己申告ではなく、独立した外部専門家が証拠にもとづいて認定した事実です。

前氏の立場

上場企業の代表者として
コンプライアンスを率先すべき立場にあった

問題を理解するには、前氏がどのような立場にあったかを確認する必要があります。

前俊守氏の立場と権限
調査報告書が確認した事実
当社(SAAFホールディングス株式会社)の代表取締役社長兼グループ経営トップであった
当社100%子会社・株式会社サムシングの代表取締役会長も兼任していた
当社の稟議規程・職務権限表は役員にも従業員と同様に適用され、交際費使用には事前稟議が必要とされていた
2021年6月、前氏自身がコンプライアンス基本方針を策定し、全役職員に遵守を求めていた

ルールを定めた当人が、そのルールを無視した行動を取った。

コンプライアンス基本方針の策定者本人が経費流用した図
コンプライアンス基本方針(2021年6月策定・前俊守氏名義)

「法令やルールを遵守し、社会的規範に逸脱することのない、誠実かつ公正な企業活動を行う。信頼性のある財務報告を重視し、会計不正につながる行動を禁止する

「コンプライアンス基本方針」の策定者本人が、経費の私的流用を行っていた事実が認定されました。

認定された事実

調査で認定された事実

以下はすべて、特別調査委員会が証拠にもとづいて「認定した」事実です。当社の主張ではありません。

1
経費の私的流用

前氏は、以下内容を、参加者が社内関係者である旨の虚偽の内容で経費申請し、会社経費を私的に流用していた事実が認定されました。

沖縄リゾート私的利用
沖縄リゾート
飲食・スパ・乗馬等
私的旅行ハイヤー
私的旅行の
往復ハイヤー
虚偽申請
経費申請書に虚偽記載している図
参加者を偽り
経費申請
都内ホテルデイユース
都内ホテル
デイユース
親族との会食・ゴルフ
親族との会食・ゴルフ
対象会社 認定件数 認定金額 備考
SAAFホールディングス(当社) 5件 882,729円 親族会食・ゴルフ等
株式会社サムシング(子会社) 7件 694,229円 ハイヤー代を含む
2
社内手続上の不備

私的流用とは別に、事前稟議申請の欠如・参加者等の不十分な記載、またはその双方に該当する経費処理が、以下の規模で認定されました。

対象会社 認定件数 認定金額
SAAFホールディングス(当社) 337件 25,480,736円
株式会社サムシング(子会社) 576件 32,072,560円
3
前氏自身の証言
前俊守氏 ヒアリングでの発言
調査委員会のヒアリングで、前氏自身がこう述べました
前俊守氏
前俊守氏
調査委員会ヒアリングでの発言
私的流用の自認(第3の6・ヒアリング)
「今となってはその認識は甘かったと思う」「『これは大丈夫だろう』と思って経費処理したことは確かにある」と述べ、さらに「今改めて考えると会社経費の私的流用にあたる」と認め、返金の意思を示した。
「一つの財布」という認識(第7・発生原因分析)
「会社の責任を負い、借金もある。会社を守るために個人で借金をしているという意識から、一つの財布という認識となっていた」
虚偽の参加者記載をした理由(第7・発生原因分析)
「創業者でありオーナーなので、強引に『親族と飲んだ』と言って経費を使うことはできたが、それでは高圧的になり反発も招きかねないため、社員に気を遣って、威圧的にならないよう、他の人の名前を使って接待交際費として処理した
当時の認識(第7・発生原因分析)
「当時は経費の範囲内であると考えていたが、今となっては不適正な経費使用だと思う
社用車の私的利用(第3の9・ヒアリング)
休日にプライベートな買い物やゴルフのために社用車を使うことはよくあった旨を明らかにした。また、「社用車は役職員に対する福利厚生のようなものだと考えていた」旨説明。

上記はいずれも会社や委員会の評価ではなく、前俊守氏本人がヒアリングの場で自ら述べた発言です。出典:特別調査委員会 調査報告書(最終報告・公表版)2026年6月11日付

構造的要因

発生原因 ── 個人の問題と組織の問題

特別調査委員会は、今回の問題が個人の資質だけに起因するのではなく、 組織的な内部統制の不備と相まって発生したと分析しています。

行為者の問題
「一つの財布」という意識
前氏が創業者・オーナーとしての立場から会社財産と自己の財産を「一つの財布」と捉える認識を持ち続け、上場後も公私を峻別する意識が希薄でした。
内部統制の不備
「金額内ならよい」という運用
交際費の業務関連性を判断する実体的基準が規程上整備されておらず、予算枠内なら利用可とされ、金額管理にとどまっていました。
運用の不備
事前稟議を経ない事後処理の慣行
前氏ら代表取締役が事前稟議を経ず事後処理にとどめ、中間承認者による実質的な審査の機会が失われていました。
監督の不徹底
約3年間、是正措置がとられなかった
2022年3月時点で監査役が経費処理の問題点を把握し是正を求めたにもかかわらず、約3年間にわたり実効的な是正措置がとられないまま推移しました。
公正な記録として

調査で「認められなかった」事項・「疑い」にとどまった事項

調査は問題を探すためだけでなく、事実として認められなかった事項を明確にすることも使命としています。 以下の事項については「認定されなかった」と報告書は結論づけています。

事案②:前氏の親族(Ya氏)への高額給与・前氏への還流疑い
前氏の親族であるYa氏への高額給与が前氏個人に還流していたとの疑いについて、還流の事実は認められませんでした。 また、当該給与決定について前氏に善管注意義務違反があったとはいえないとも結論づけられました。
事案③:ユーシン買収資金の前氏個人への還流疑い
ユーシン買収に関わる資金が前氏個人に還流していたとの疑いについて、還流の事実は認められませんでした。 特別背任・業務上横領等の不正も認められないと結論づけられています。
疑いどまり・別人物に関する事項

前氏とは別の元役員(α氏)について、サムシング等において「およそ業務関連性の無い店舗等」の利用等、私的流用の疑いがある経費使用が認定されています。これはあくまでα氏に関する事項であり、前氏の認定事実とは区別されます。

一部のみ認定/認定されなかった項目

プロ野球シーズンシートの利用、社用車・ハイヤー利用の一部については、私的流用とは認定されなかった、または一部のみ認定という整理がなされています。

今後の対応

再発防止に向けて

当社は調査結果および特別調査委員会の提言を真摯に受け止め、 コーポレートガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底に取り組みます。

役職員研修の実施・強化
交際費ルールの厳格化
事前稟議の徹底・承認審査の厳格化
実効性あるガバナンス体制の再構築
監査役監査の強化
内部通報窓口の適切な運用
過年度業績への影響は極めて限定的です。
過年度の有価証券報告書・半期報告書・決算短信の訂正予定はありません。
出典:特別調査委員会 調査報告書(最終報告・公表版)2026年6月11日付
委員長:弁護士 番匠史人